「誰か机にあったナッツの袋を開けた!?」
身に覚えがないのに食品の包装が破れていたならば、もしかするとネズミのしわざかも…。
食品の破片が違う部屋でも見つかれば、それはもう「確定」です。急いでネズミ対策をおこなってください。
ネット上ではさまざまなネズミ対策が紹介されていますが、気になったのは「コーヒーかす」でネズミ避けをするというもの。
- ネズミがコーヒーの匂いを嫌うから
- 臭いを消せばネズミが寄ってこないから
というような理由で「コーヒーかす」を活用する方法が紹介されていますが、本当に効果はあるのでしょうか?
当記事ではネズミ対策に「コーヒーかす」が活用できるのか?その効果について解説していきます。
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ネズミを早く駆除したい人は
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ネズミの嗅覚はとても鋭い
病気の患者が発する臭気を感知するように訓練された種もいるほどに、ネズミは「匂い」にとても敏感な動物です。
嗅覚は人間の3倍以上で、犬と同等以上の能力があるとも言われています。
ネズミは第二の嗅覚器官を持っている
実はネズミは強力な嗅覚を持っているだけでなく、根本的に違うレベルで匂いを感知しています。というのも、ネズミは鼻の他にも鋤鼻器官(VNO)と呼ばれる第二の嗅覚器官を持っています。
VNOはネズミの鼻腔内にある薄い卵形の空間でフェロモンを感知することができます。VNOのおかげでネズミは多くの動物よりも高い精度で匂いを嗅ぎ分けて追跡することができます。
ネズミは遠くの匂いも察知する
ネズミは15メートル先にあるわずかな匂いも察知します。しかも1日100メートルほども歩きまわるので、家に侵入した数日後には、どの場所にどんな餌があるのかを把握しているはず。
しかも2,000種類の匂いを嗅ぎ分けることができるので、人間や天敵の匂いを避けて安全な餌場を選ぶことができるのです。
例え食品を戸棚の奥に隠そうとも、その匂いを嗅ぎ分けて辿り着いてしまうことでしょう。
ネズミはビニール越しの匂いも察知する
ネズミ被害で特に多いのがペットフードの袋包装を食いちぎられる被害です。
多くのペットフードはビニール製のパッケージに包装されていますが、ビニールは臭気を貫通するので、すぐにネズミに発見されてしまいます。
それが噛みちぎられると、さらに餌のにおいが広がり多くのネズミを寄せ付けてしまいます。
犯行は夜中に行われることが多く、明け方に食い荒らされた光景を見て絶句するような被害が後をたちません。
びゃー
— 🐱ェン 🎮 (@F_Mustang) April 2, 2021
こんなに綺麗にまるーく穴あけてドッグフード食われた
ちぎったあともカーブでちゃんと食ってるのがわかる
ネズミなのだろうか……賢すぎるのでは…… pic.twitter.com/NBfbvcPilC
ネズミ対策に「コーヒーかす」を置くのは効果ある?
コーヒーかすの脱臭効果
ネズミが匂いに寄せられるならば、食品の匂いを脱臭してしまうのはどうでしょうか?
コーヒーのトップメーカーである「UCC上島珈琲」によれば、コーヒー抽出後の「コーヒーかす」はあらゆる場所の脱臭効果が期待できるといいます。
特にアンモニアの吸収率は活性炭の5倍の効果があるとのこと。
抽出後のかすを顕微鏡で見てみると微細な穴が無数に空いていることがわかります。この穴が匂いを物理的に吸着することが研究で明らかになっています。
アンモニアの嫌な臭いはもちろん、食品やペットフードから発せられる匂いも軽減させる効果があります。
しかし…
コーヒーかすは脱臭効果があるものの、匂いを軽減させるに過ぎず、完全な消臭ができるものではありません。
少しの匂いでも感知し、その種類を判別できるネズミの前ではコーヒーの脱臭効果は全く期待できないでしょう。
コーヒーの匂いはネズミ避けにならない
ネズミはコーヒーを好んで食べることはなく、興味を示すことはありません。
しかし匂いを嫌がるほどではないので、忌避剤として「コーヒーかす」を活用しても意味はないでしょう。
ですから、ゴミ箱のなかに「コーヒーかす」を混ぜた場合、人間にとって嫌なゴミの臭いを軽減することができたとしても、ネズミの侵入を防ぐことはできません。
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結論として「コーヒーかす」はネズミ対策としての効果はなく、忌避剤として使用しても意味がありません。
それどころか、長期間放置するとカビの温床となり別の問題を引き起こす可能性もあるので、あまり活用はおすすめできません。
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ネズミ対策のポイントは密閉容器
食品やペットフードが荒らされる被害があるならば、まずは密閉容器への保管を検討してください。
頑丈な容器であれば多少の匂いが漏れたとしても、食いちぎられて侵入してしまうことはないでしょう。
またゴミ箱もターゲットとなりやすいので、蓋つきの容器を準備するのと、定期的にゴミ箱の掃除を行うようにしましょう。
天然成分のネズミ忌避剤は何がある?
コーヒーかすはネズミの忌避剤にはなりませんが、天然成分で安全に使える忌避剤は下記のようなものがあります。
- とうがらし
- ハッカ油
- ペパーミント油
- 樟脳(しょうのう)
これらは、近畿大学農学部食品栄養学科・竹森久美子教授らの研究によって忌避剤としての効果が実証されています。とはいえ、効果の範囲は限定的であると考えられ、複数の方法によってネズミ対策を行わなければならないことは、言うまでもありません。
ネズミの駆除や予防は業者に依頼するべき
ネズミを家で見つけたのならば、早めの対策が必要です。
ホームセンターなどでも対策グッズが市販されており、自分でネズミ駆除を行うことも可能です。しかし多数のネズミを駆除しようとするならば専門的な作業が必要となるため、プロの業者に任せる方が確実です。
実はネズミはペアや家族単位で行動していることが多く、1匹見つけると複数匹いると考えた方がよいのです。しかもネズミ算的に増えていくので、一気に駆除することが重要なポイントとなります。
業者ならばネズミの侵入を防ぐ工事など、根本的な予防対策もおこなってくれるので、駆除後の再発の心配もありません。不安に思ったならば、早めに駆除業者に問い合わせてみてください。
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現地調査や見積もり、出張費などが無料であるため、まずは概算見積もりを依頼してみると良いでしょう。
糞尿による臭いの除去や除菌など、屋根裏や床下に潜り込んでおこなう作業は、素人には難しいものです。
手がつけられないようになる前に、専門家に相談してみることをおすすめします。
\日本有害鳥獣駆除・防除管理協会加盟/
この記事を書いた人
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