家に出たネズミの捕獲方法は、いくつかの手段が存在しますが、その中でも手軽で即効性があるとされるのが「駆除用粘着シート」です。
家庭や飲食店など多くの場所で使用されていますが、粘着シートがもたらす動物への影響については、ほとんどの人が知らないかもしれません。
この記事では粘着シートの実態や、粘着シート以外のネズミ駆除方法について解説します。
ネズミを早く駆除したい人は
駆除用の粘着シートとは
駆除用の粘着シートには、ポリブデンなどを原材料とした非常に強力な接着剤が塗られています。
この接着剤が塗布されたシートに害虫や小動物の体の一部が触れると即座にくっついて自力での脱出が不可能となります。
地面を這い回るゴキブリやネズミの捕獲器として活用されていますが、一部では、捕獲後の様子が「かわいそう」だとして使用の賛否が問われています。
かわいそう？ネズミを粘着シートで捕獲するとどうなるか
粘着シートに接触した瞬間に、強力な接着剤がネズミの体を捉えます。
ネズミは驚きとパニックによって、さらにシートの上を進もうとします。その結果、完全に動けなくなり自由を失います。
時間が経過するにつれて、疲労や脱水症状によって弱りやがて死に至ります。
シートからの脱出を試みる過程で、自らの骨を折ったり、肢体を噛み切るといった極端な行動に出ることもあり、キーキーと奇声を発する様を見ると「かわいそう」と思う人も多いはずです。
もしシートにかかったネズミを逃がそうとするならば、下記の記事も参考にしてください。
◇
ネズミ駆除粘着シートの使用を禁止している国もある
世界ではネズミの駆除における粘着シートの使用に関する議論が活発化しています。
この議論の背景には、動物福祉や動物の権利に対する関心の高まりが挙げられます。
粘着シートは、ネズミを効果的に捕獲するための手段として使用されますが、捕獲後に長時間にわたって苦痛を与えることが問題視されています。
イギリスでは2022年に動物福祉団体や市民からの強い要望を受けて粘着シートの使用が禁止されました。
この法律により、特定のライセンスを持つ者を除き、粘着シートの使用や販売が違法となりました。
さらにアイルランド、ニュージーランド、オーストラリアのビクトリア州、アイスランドといった国や地域でも、同様の理由で粘着シートの使用が禁止されています。
ネズミの被害は世界各国で共通の悩みではありますが、粘着シートによる動物への苦痛や死を避けるため、より人道的で効果的な駆除方法の普及や推奨が進められています。
◇
そもそもネズミ駆除に粘着シートは有効なのか？
ネズミ駆除の手段はいくつかの方法が存在しますが、中でも粘着シートはその手軽さや低コストから多くの家庭や事業所で用いられています。
しかし実際の有効性や長期的な効果については知っておくべき点があります。
粘着シートは物理的にネズミを捕獲する手段のひとつです。ネズミがシートに触れれば、その強力な粘着力によって動きを封じ捕獲することができます。
この点においては、一時的な効果があると言えるでしょう。しかしあくまで効果は一時的なもの。
ネズミの生態や繁殖力を考慮すると、一匹や数匹を捕獲したとしても、その背後にはさらに多くのネズミが存在している可能性があります。
短期間のうちに数を増やす生物であるため、粘着シートによる一時的な捕獲だけでは問題の根本的な解決には至りません。
捕まえた後にかわいそうだと感じるならなおさら、他の駆除方法や予防方法を検討したほうがよいでしょう。
ネズミの有効な駆除方法
ネズミの侵入は多くの家庭や事業所で起こる悩ましい問題です。
食料を求めて侵入したネズミはやがて屋根裏などに巣を作り、繁殖によって、どんどん増えていきます。
早期に対応することが必要であり、その駆除方法を知っておくことが重要なポイントとなります。以下にネズミの駆除に有効な方法を詳しく解説します。
原因の特定と対策
まず、ネズミが侵入する原因を特定することが最も基本的なステップです。ネズミは驚くほど小さな穴や隙間から侵入することができます。家や建物の外周をチェックし、隙間や穴があれば金属タワシやネズミが齧ることができないような材料で塞ぐことが推奨されます。ネズミの新たな侵入を防ぐことが第一に行うべき対策です。
駆除の実施
ネズミは病原菌を運ぶ害獣です。「かわいそう」だと思っても人間に害を及ぼす前に駆除をしなければなりません。粘着シートのように苦しませずに駆除するためには、下記の方法が考えられます。
- 毒餌を仕掛けて駆除をする方法
- 罠で捕獲して駆除をする方法
最も効果的な方法だとされているのは毒餌の設置です。餌を巣に持ち帰るネズミの食性を利用し、多くのネズミを短期間で駆除することが可能です。
予防の実施
ネズミは食料や水を求めて家や建物に入ってきます。したがって、食べ物を密閉容器に入れるなどして供給源を絶ち、ネズミが寄りつかない環境を整えることが予防策となります。また市販の忌避剤を利用することも有効な手段となります。
専門駆除業者への依頼
規模が大きく困難である場合や、駆除作業が苦手な人はプロの駆除業者に依頼するのも一つの方法です。専門業者はネズミの生態に詳しく、効果的な駆除方法で問題を解決してくれます。
「早くなんとかしてほしい！」
「死骸を見るのは嫌…」
という人には利用してもらいたいサービスです。駆除後の清掃や消毒作業、予防策に関しても、ぜひ相談してみてください。
関東・関西・東海・中四国・九州の害獣駆除ならば「害獣BUZZ」がおすすめです。日本有害鳥獣駆除・防除管理協会に加盟しており「安心・安全・高品質」な施工に取り組んでいる安心の優良業者です。
現地調査や見積もり、出張費などが無料であるため、まずは概算見積もりを依頼してみると良いでしょう。
糞尿による臭いの除去や除菌など、屋根裏や床下に潜り込んでおこなう作業は、素人には難しいものです。
手がつけられないようになる前に、専門家に相談してみることをおすすめします。
＼日本有害鳥獣駆除・防除管理協会加盟／
この記事を書いた人
当サイトでは筆者が害虫や害獣に関わってきた知見をもとに、その駆除・予防などに役立つ情報をお届けしています。図解やイラストなども交えてわかりやすく解説することを心がけております。厄介な害虫獣に困っている人に対して、解決の一助となりましたら幸いです。